人間を殺すために生まれてきた女の子と純粋な心を持った男の子の物語
人を殺す事が本能と化した新人類の女の子。
誰にでも優しく、純粋な心を持った青年。
過去の出来事が複雑に混じりながら話は進んでいく。
2002年〜2005年の間、週間ヤングジャンプで連載していた岡本倫さんの漫画
『エルフェンリート』
を一気読みしました。その感想です。
大変奥深さがあり、登場人物の感情に入り込んでしまうような、考えさせられる作品でした。
面白い、楽しいというジャンルの漫画ではありませんが、とても素晴らしい作品だと思いました。
ディクロニウスと呼ばれる、人類を絶滅させる可能性を持っている女の子は、監獄から脱出する際に記憶を失い、人格が変わってしまいます。
その後、主人公であるコウタに出会い、話は進んでいきます。
ネタバレを含むのでここからは書きませんが
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物語全体としては、
「人間はみな誰かからの愛・支えなくしては生きていけない」
といったらいいでしょうか、物語の見方によって、だいぶ変わると思います。
私は、愛や支えをテーマにしているのではないかと思いました。
また、差別問題も取り上げていて、どうして人同士は認め合う事が出来ないのか、
このような事を問いかけていると思いました。
誰かから必要とされたい、愛されたいと思う気持ちは人間の本能です。
愛にはものすごい力があると思います。
漫画のラストシーンでは、お互いを愛していた二人は、親を殺された相手でも抱きあうことが出来ていました。
愛には、喜びや嬉しさだけでなく、理解、許し、悲しみの共有など、非常に多くの力を持っています。
人生をより良いものにするために、愛を育んでみてはどうでしょうか?